ニスは基本的に自然に存在する樹脂や染料、顔料などを配合して作ります。
溶媒になるアルコールなどは化学的に生成したものを使いますが、基本的に中世ヨーロッパで入手可能だった簡単なものを使います。
私はリノキシンニスというタイプのニスを使いますが、これがなかなか作るのが難しい。
化学的に最適な配分をしっかり計算して作るのが理想なんでしょうが、有機化学は化学の中でも難しい(めんどくさい?)ジャンルだそうで、専門外の科学者さんに質問しても、簡単には答えをいただけません。自分で勉強するにも、かなり気合が必要です。
簡単にリノキシンニスの作り方を紹介します。(間違いや問題点があったらご指摘願います)
1)生の亜麻仁油を空気にさらし、酸化重合させます。
2)酸化重合した亜麻仁油を、重曹などを溶かしたアルカリ性の水でアルカリ加水分解します。
3)油脂の分解された亜麻仁油の繊維を取り出すため、酸性の強い硝酸などを加え析出します。
4)取り出した繊維を結びつけるためにアルコールに溶かしたコパル樹脂を加えます。
5)アルコールをにごらせてしまう水分を自然乾燥させます。
6)乾燥した亜麻仁油繊維とコパル樹脂の混合したものをアルコールに溶かします。
7)アルコールを揮発させながらニスの濃度を調整して完成。
以上のような工程です。
経験で、うまく作るコツを習得していれば作れることは作れます。
しかし、化学的にしっかりした理屈や配分などを理解するのはなかなか難しいようです。
日本語の文献で細かく技術の根拠に触れた書籍って無いんじゃないですか?
ヴァイオリンに関する今後の研究課題はまだまだありますね。