
工房の概略 岩井孝夫
私の工房は大阪/JR高槻駅近くの雑居ビルの2階にあります。部屋は四角形でその1辺は前面ガラスになっています。作業台は壁に向かっています。その壁にはストラディヴァリとウィーンフィルハーモニーオーケストラのポスターが貼ってあります。光は右方向からいっぱい入ってきます。明るすぎる時はロールカーテンで光の調整をおこなっています。作業台には左右にZライトがあり、これでもって光の当たり具合を調整します。工房内には試奏用の楽器が陳列されているので、それがよく見えるように天井にはいっぱい蛍光灯が付いています。つまりバイオリン工房にしては明るすぎます。私が学んだイタリアでは、建物の構造上、また電気エネルギーを節約するため薄暗い場所所で仕事をしている人が多いです。現にそのほうが細かいところはよく見えるように思います。しかし私はもう55歳なので視力の衰えを抑えるためにいつも明るい所で仕事をするようにしています。
部屋には空調と加湿器があります。が、管理は結構ずさんです。湿度は40~60%温度は18~28度です。この環境の中で週6日、12時から19時まで仕事をしています。仕事中は作業台の前の携帯ラジオを聴いています。ラジオを聴かない時は私の手作りスピーカーでナポリ民謡かオペラのアリア集のCDを聴いています。元気な時はほとんどマリオ・デル・モナコで、ちょっと疲れた時はジュゼッペ・ディ・ステーファノです。
そして気分が一番乗っているときは私がベルカントで歌いながら仕事をしています。
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